佐世保朝市とは

佐世保朝市に歴史あり

 地元の人にはもちろん、最近では観光客にも人気の「佐世保朝市」。日の出もまだ遠い早朝3時から午前9時まで、佐世保港にほど近い万津町の屋根付き駐車場を会場に、ほぼ毎日開催されています。

 その歴史は古く、戦前、現在の湊町(アルバカーキ橋付近)の川沿いで自然と始まったのがその発祥といわれています。その後、昭和46年に現在の場所に移転してからは、敷地内に各店が売り場を広げる露店スタイルが定着し、鮮魚・野菜・果物・干物・生花のほか、衣料品やお菓子、陶器などの日用品まで、あらゆる品が売られ、佐世保市民の台所として親しまれてきました。

安さと鮮度が一番の魅力!

 佐世保朝市の魅力は、何といっても鮮度バツグンの魚介類や青果が安価で買えるところです。最近は、野菜や魚の旬モノがわかりにくくなったといわれますが、朝市に並んでいるものは、すべてが正真正銘の旬モノばかり。ついさっきまで海で泳いでいた魚、畑の土にいた野菜たちが大集合!といった感じです。価格も、市場に出回る2割~3割安い値段で買えるとあって、かなりお買い得。佐世保では、早起きした人だけが得をするのです。

昔ながらの買い物スタイル

 最近は、スーパーで欲しいものをカゴに入れてレジにもっていくという買い物の仕方が当たり前になっています。佐世保朝市では、魚は鮮魚店、野菜は青果店で買い求め、売り手と買い手が顔を合わせて直接やり取りをする、そんな昔ながらの買い物スタイルが当たり前。「このスイカ甘かと?」「甘かよ~、一口食べてみるね?」そんな言葉の掛け合いが毎日のようにそこにあります。

食材の上手な選び方、おいしい食べ方、調理法など、お店の方との会話を楽しみながら、買い物を楽しんでみてください。

一般のお客さんが参加する「せり市」


 佐世保朝市の名物となっているのが、お客さんが参加する月2回の「せり市」。毎月第2・4土曜日の6時半から開催されており、破格の値段で商品が競り落とせると好評です。せりにかけられる商品は、鮮魚・青果から漬物まで多彩。商品が登場すると、次々に値段の声が上がります。全国的にも珍しいイベントとあって、最近では佐世保市民だけでなく、観光客の参加も増えてきているようです。

 そのほか、朝市の恒例イベントとして、毎年1月10日の「ぜんざい会」、7月20日の「ちびっこスイカ割り大会」があります。ぜんざい会では、約2,000食分のぜんざいと樽酒が振舞われ、冬の寒い会場をあたためてくれます。